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【英検®️】準1級とるべき?レベルは?高校生が合格するための対策とは

2024.05.02

【英検®️】準1級とるべき?レベルは?高校生が合格するための対策とは

こんにちは!

筑波大学受験専門オンライン個別指導「ツクガク」編集部です。今日は、大学入試を有利にするために「英検®️とろうかな・・?」と迷っている、もしくは「英検®️どう対策したらいい?」と困っている高校生のみなさんのための記事をお届けします。

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目次

英検®️準1級とるべき?レベルは?高校生が合格するための対策とは

 英検®️準1級に合格すると、大学入試において大きなメリットがあると言われています。それは本当でしょうか?

高校生が英検®️準1級に合格することにはどのくらいのメリットがあるのでしょうか?英検®️準1級は「難しい」と言われますが、合格レベルはどのくらいなのでしょうか?そして、高校生が合格を目指すのは本当に現実的なのか、大学受験の勉強と両立できるのか?などなど…、英検®️準1級が気になっている方、合格を目指したいな、という方に役立つ内容をまとめました!

英検®️指導実績のあるツクガク講師が書いた、情報もりだくさんの記事です。最後まで読んで、英検®️準1級に効率よく合格してください!

 

英検®️準1級のレベルとは?

英検®️準一級は「大学中級程度」がレベルの目安となっていて、英語で仕事ができるなど実用的な英語力を有することが証明できる資格です。一般の高校生の英語力を超えるレベルであるため、大学入試においても優遇措置を受けられるメリットがあります(メリットについては後述)

準一級の技能別配点と合格点は?

英検®️にはCSEスコアという尺度が存在します。「CSE(Common Scale for English) スコア」とは、外国語運用能力を世界標準規格であるCEFR(セファール)に対応するよう、英検®️各級のレベルがわかるように示したものです。下記は英語資格の対照表となります。※CEFRについては後述します

※CEFR対照表 文部科学省HPより

級別に満点スコアが設定されているものの、CSEスコア自体は全ての級に共通の指標です。下記の表は英検®️協会が発表している各級の合格基準スコアですが、準一級の合格基準スコアは一次試験1792点+二次試験512点の合計「2304点」となります。

一次試験はリーディング・リスニング・ライティングが各技能750点満点、合計2250点です。一次試験の合格基準が1792点ですから、単純計算で79.6%の得点率が必要です。そして二次試験はスピーキングの一技能で満点は他技能と同様に750点、合格基準は512点ですから68.2%と、一次試験よりは合格基準が低めと言えるでしょう。

英検®️準1級の合格点とは?英検®️2級とのレベル差は?

英検®️の級のレベルは、「ある級の試験において8~9割近くとれるようになると、一つ上の級にギリギリ合格できる」という設計になっているようです。

前項目で確認した「英検®️準一級ギリギリ合格スコア」は、「2304点」でした。一方、二級の満点スコアは一次試験が各技能650点×三技能=1950点、二次試験も650点満点なので、ちょうど2600点となります。準一級ギリギリ合格スコアよりも、二級の満点スコアの方が高いことがわかります。そして、簡単な計算をすれば「2級の試験で88%とれば、準一級のギリギリ合格スコアを超える」ことがわかります。

余談ですがこの逆転現象が利用されて、一時期、「準一級優遇を受けたい高校生が、準一級ではなく二級で高得点を狙うことで優遇点をクリアしよう」とする動きがでたようです。しかし近年では「準一級試験においてのCSEスコア」が英検®️優遇基準として修正されました。抜け穴はないので、正々堂々と準一級に挑む必要があるのですね。

高校生には準一級の「何」が「どのくらい」難しい?

語彙レベルが上がる

筆者の英検®️指導経験から、まず肌感覚で感じる準一級の壁は圧倒的に「語彙レベル」だと言えます。実際に、英検®️準一級は大学中級程度の語彙レベルが必要とされ、約7,500語レベルと言われています。対して2級は高校卒業程度で約5,100語となっているので、その差は単純計算で3,000語。英検®️準一級用の主だった各種単語帳でも、2,000~2,500語程度が収録されています。決して少なくはありません。この「語彙の壁」が忙しい高校生にとってはなかなかに手ごわい敵、と言えます。

3,000語を上積みするためにどのくらいの期間がかかるか、ちょっと考えてみましょう。

1日100語でも30日、それを最低5周すると考えると単純に5か月、2周目以降は時間がかからなくなることをふまえると目一杯やって3か月程度、といったところでしょうか。

語彙レベルはリスニングにも影響してきますので、語彙が弱い受検者はリーディング同様、リスニングでも得点しにくくなると言えます。

たとえば英検®️2級のリーディングにおいて獲得スコアが30%を切っていても、他の技能で高得点をとって一次試験を突破し、最終的に合格した生徒も、少ないですが実際には複数います。しかしそういった生徒が準一級に挑戦しようにも、語彙の大きな壁に阻まれてしまうのです。前述したように、英検®️準一級は各技能の得点率でいうと平均8割が合格の目安ですから、いくら他の技能で得点しても、合格基準が高い分だけ「他技能で補うのが難しくなる」というわけです。

英作文が難しい

次に難しいのが英作文意見論述問題です。幅広い社会的なテーマをもとに、2つの理由を提示して論理的に述べる必要があります。普段からニュースに触れて事実ベースの意見を言えるように知見を広げている高校生なら別ですが、勉強に行事に部活にと多忙な高校生には手が回らない分野です。得意な生徒であっても「英検®️=出題者側が求めていることは何か」をふまえて対策をすることは、専門的なサポートなしでは効率が落ちてしまうでしょう。こちらの対策も、英作文が得意な人なら1ヶ月程度、苦手な人は3か月程度かかると思っておきましょう。

ツクガクでは準一級英作文セミナーを実施しています。英作文対策の概要と使えるテクニック・知識の紹介に始まり、より詳細に書き方や論点づくりのコツをお伝えしていきます。ぜひ下記からご参加ください!(参加申込の後は、ぜひ続きを読んでくださいね^^)

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英検®️準一級とTOEIC,TOEFL,IELTSとの違いとレベル感

英検®️だけではなく、他の英語資格の取得を考えている方もいるでしょう。というのも、大学入試での優遇措置や、大学入学後の留学時の英語力証明などを考えると、英検®️でなくても良いのでは?と考える方もいるはずです。しかし、結論から言うと大学入試を控えた高校生が目指すのは英検®️なんです。その理由も含めて探っていきます。ちなみに、英検®️以外の各英語試験とのレベル対照表は下記のリンクから確認できます。

※CEFR対照表 文部科学省HPより

英検®️準一級とTOEICとの違い

TOEICとは、Test of English for International Communicationの略で、英語によるコミュニケーション能力を幅広く評価する世界共通のテストです。もともとは海外の留学や就職時に必要とされていた4技能のTOEFL(Test Of English as a Foreign Language)に代わる「ビジネスコミュニケーションのための英語力」を測る指標となるテストを作成したいというのが発足当初の目的でした。

テストで扱われる語彙などの素材がビジネスコミュニケーションに特化していることから、大学生の就職時には最も重視されるメジャーな資格です。

大学入学後のことを考えれば有利な資格ですが、高校生にとって英検®️よりメジャー度が下がります。その理由は、「英検®️は高校入試時から優遇措置があり、なじみがある」という点につきます。

国際科のある高校等では在籍生徒にTOEIC受験を推奨することもあるようですが、高校生の間では英検®️が圧倒的にメジャーです。ちなみに、英検®️準一級は4技能、TOEICはLRテスト(2技能)が主流のため、先のCEFR対照表では単純比較できないことに注意が必要です。

英検®️準一級とTOEFL、IELTSとの違い

TOEFL®テストは海外留学を目指す学生が必要とする英語資格で、英検®️と同様、読む・聞く・書く・話すの4技能で評価されます。大学の講義やディスカッションに耐えられる英語力を持っているかどうかを測る試験のため、学術的な内容から出題されます。英検®️にも導入されている、コンピュータを使って受験するTOEFL® iBTテストがメイン。試験のスコアは、各技能につき30点満点で、最大120点です。ETSによるTOEFL® iBTスコアとCEFRとの比較表によると、英検®️®準1級相当となるCEFRのB2レベルに該当するTOEFL® iBTスコアは72〜94です。

 

英語圏の大学・大学院に留学する際の基準に使用されるため、アメリカやカナダの大学に留学するためには、TOEFL®テストのスコア取得を目指すことになります。ちなみに、TOEFL同様、IELTSテストも全世界基準で英語運用力を証明することができる4技能の英語試験ですが、こちらも高校受験から慣れている英検®️とはまったく異なる英語試験ですから、対策をゼロから始めなければならない点で、時間のない高校生には不利と言えます。

中学時代から英検®️に親しんできた高校生が、やはりもっとも心理的に抵抗なく取り組めるのが英検®️である、ということでしょう。

大学入学後は留学のために必要だからと受験する人も増えるTOEFLやIELTSテストですが、高校生の人気度は依然として「英検®️は高校入試時から優遇措置があり、なじみがある」という点から人気度は英検®️に軍配が上がります。


英検®️準一級 試験概要

ここまでお話してきて、英検®️準一級に前向きに「挑戦してみようかな」「受けよう」と気持ちを固めつつある方が多いと思います。そこで、英検®️はいつ、どのように受検できるのか、受検情報を下記にまとめます。

試験日(従来型_個人申込の場合)

試験日(2024年)は以下の通りになっております。

第1回 1次試験 6月2日 2次試験 7月7,14日
第2回 1次試験 10月6日 2次試験 11月10,17日
第3回 1次試験 1月26日 2次試験 3月2,9日

S-CBT方式

上述の英検®️S-CBTは1日で4技能を測ることができる試験ですが英検®️(従来型)と同様の級・スコアとして扱われます。また英検®️(従来型)との併願も可能で、原則毎週実施の試験です。(*級や地域により毎週実施でない場合があります)2021年4月からの「英検®️S-CBT」は各検定回、次で同じ級を2回まで受験可能。2021年4月から「英検®️S-CBT」は各検定期間(4月~7月)、(8月~11月)、(12月~3月)に同じ級を2回まで受験可能です。

同一実施方式で検定期間内に同一級を2回受験できるのは英検®️史上初です。スピーキングはヘッドセットを装着し解答を録音する吹込み式です。リーディング・リスニングは、PC(コンピューター)画面上でマウス操作することで解答します。ライティングは申込手続の際に以下の2つの解答方式から選択することができます。

  • 筆記型:PC画面の問題を読み、手書きで解答用紙に記入します
  • タイピング型:PC画面の問題を読み、キーボードで入力します

試験内容

従来型の試験内容は以下の通りです。ちなみに、パソコンで受検するS-CBT方式であれば、四技能を一日で検査するため、下記のように「一次試験」「二次試験」と分けて受検する必要はありません。

一次試験 筆記・リスニング
二次試験 スピーキング(面接)

申込方法

インターネット、コンビニ、または書店にて申し込みが可能です。

【検定料】

1級 準1級 2級 準2級
12,500円 10,500円 9,100円 8,500円

【試験の流れ】
(1) インターネット、コンビニ、または書店にて申し込み・ 受験料の支払い
(2) 一次受験票到着(試験日の1週間前までに到着します。)
(3) 一次試験実施・結果発表
(4) (一次合格者)二次試験実施・結果発表


英検®️準一級の出題形式

英検®️は2024年度より試験のリニューアルを行い、出題方式が変更となりました。以下に詳しくご説明いたします。

筆記1(短文の語句空所補充)

英検®️の筆記試験は語彙問題からスタートします。問題文に当てはまる最適なものを4つの選択肢から選ぶ問題です。 これまで25問あった語彙問題から7問削除され、18問になります。単語の覚え込みが苦手な方には朗報かもしれません。しかし、これは単なる問題数減少ではありません。後述するライティング問題はこれまで意見陳述問題の一題のみの出題でしたが、そこに「英文の英語要約」が一題分追加されたのです。

 英文を要約することは、つまり「意味を凝縮する」ことに他なりません。ここで語彙力が別の形で試されることになる、というのは念頭に置いておきましょう。

筆記2(長文の語句空所補充)

次は長文の語句空所補充問題です。パッセージの空所に文脈に合う適切な語彙を補う必要があります。これが2題(3問×2題=6問)出題されます。文章の長さは出題によって前後しますが、大体300語程度です。

筆記3(長文の内容一致問題)

長文の内容一致問題は、2023年度試験までは3題出題されていましたが、2024年度からは1題削除されます。設問が3つの長文1題と、設問が4つの長文1題の計2題となります。長文読解問題は、一問ごとに選択肢が4つ提示され、内容に合ったものを選んでいくだけ。選択肢同士の内容が近く、紛らわしくて吟味が難しいというわけではありません。ただし、段落を正確に理解していなければ正解を選ぶことができない良問が並んでいますので、読解力、とくに段落の内容把握力が求められます。

ライティング1(意見論述問題)

英検®️準一級の英作文は、与えられたトピックに関する自分の意見を、理由を明示しながら120~150語で書く、というものです。その際、トピックとともに提示される3つのPOINTSから、2つを選んで取り入れながら書く必要があります。

出題内容は社会性の高いテーマで範囲も幅広く、ビジネス・教育(家庭教育含)・環境・科学技術・情報・ジェンダーなど、様々な話題に関して自分の意見を述べられるように練習しておく必要があります。

【英検の社会的問題 出題分野の例】

環境 / 教育 / 科学技術 / ビジネス
家庭生活 / 公共政策 / 日本の社会問題

 こう書くと「大変そうだなあ」と思う人もいるかもしれませんが、多く過去問に触れていけば、英検®️で好んで出題されるテーマやパターンがわかってきます。

ライティング2(英文要約)

 2024年からの問題形式リニューアルによって新規追加となった設問です。200語程度の英文を60~70語の英語で要約する問題が1題出題されます。ちなみに、要約問題のは準一級だけではなく、2級以上の級において追加されます。

  【新形式】英文の英語要約

  • 要約対象は200語程度の英文
  • 60~70語で要約
  • 日本語ではなく英語で要約

スピーキング1(ナレーション)

従来型の試験では、一次試験を突破すると二次試験(個人面接)が課されます(S-CBT方式では四技能すべてを一度で採点)。二次試験はスピーキングのテストとなります。下記の表のように、「ナレーション」と「受験者自身の意見を問う質問(Q&A形式)」の2種類です。

「ナレーション問題」とは、4コマ漫画の各コマを描写し、一つのストーリーにしながら話すことを求められます。1分間で四コマの流れをチェックして構想し、2分間で語ります。時間は目の前に表示されません。

スピーキング2(Q&A)

Q&Aは全部で4問です。1問目は「もしあなたが四コマの主人公だったら」どう思うか?という質問が今のところは定番です。2~4問目は、英作文のような社会性のあるテーマについて質問されます。一つの質問に対する応答をすればよく、応答内容についての追加質問は行われません(一級は応答内容に関する追加質問があります)。

 


英検®️準一級に合格するメリット

大学入試「推薦・AO入試」に有利

大学受験の際には、英検®️2級以上の取得が必要になるケースがあります。また必須項目ではなくとも、大学志願時に英検®️の資格があると、加点されることもありますので、有利になります!私立大学のAO入試や推薦入試はもちろんのこと、国立大学の推薦入試でも活用可能です。大学受験の学習で忙しくなる前に、英検®️準一級の取得をおすすめします。

大学入試「一般入試」に便利

一般入試においても、英検®️を「出願資格」「得点換算」「加点」に利用する大学は多くあります。
ここでは、入試で英検®️準1級による優遇・免除のある主な大学をご紹介します。

  【英検®️準1級で優遇・免除のある主な大学】

  • 京都大学 薬学部・食品生物科学科 
  • 大阪大学 歯学部・工学部
  • 神戸大学 工学部
  • 千葉大学 医学部以外
  • 広島大学 教育・経済・薬・生物生産

大学入学後「留学」に役立つ

英検®️のスコアは、留学時の英語力証明に利用することが可能です。

現在、北米を含む約400大学・カレッジが留学時の語学力証明として英検®️を認定。オーストラリアでは5州の州立高校全校が認定しています。
準1級を取得している場合、ほとんどの教育機関の認定基準をクリア可能です。
「大学入学後」に留学を考えている方、高校在学中に留学したい方は取得をお勧めします。 

 


英検®️準一級の出題項目別 おすすめ勉強方法

 

リーディング(語彙問題)

 大学入試を控えた高校生の皆さんなら、学校で配付された大学受験用の単語帳を持っていると思います。まずはそれを完璧にしてください。英検®️用の単語帳を別途用意するのも、英検®️に照準を合わせた覚え込みができるので、より望ましいです。

 単語帳は、10周を目指しましょう。4周目まではつらいかもしれませんが、5周目から少し変わってきて、10周するころにはほとんど覚えている状態にすることができます。

 おすすめの勉強法は、下記の通りです。

 【おすすめの単語勉強法】

 ①一周目は、〇=わかる、△=あいまい(不明語)、×=知らない(未知語) の仕分けをする

 ②二周目以降は、△⇛〇に、×⇛△/〇 に変えていく

 ③様々なアプローチをする

 脳は、一つの学習方法を繰り返していると、慣れて記憶する力が弱くなってくるので、「紙に書く」「声にだして読みながら紙に書く」「例文を音読する」「ゴロ合わせを考えてみる」など、自分なりに楽しめて効果があると感じるアプローチを複数見つけられると良いでしょう。

リーディング(長文読解問題)

  英検®️の長文読解は、基本的には、一つの段落にひとつの設問が対応しています。そのため、「ここから答えを探せばよい」と範囲を把握しやすいです。ですから、段落のテーマや中心文を正確に把握する練習を普段から行っておくと良いでしょう。

 たとえば、「段落内容にタイトル見出しをつける」という練習を日ごろからしておけば、後述する英作文の新形式問題「英文要約」にも役立ちます。

 また、長文を読んでいてわからない言葉に出会ったら、それを手持ちの単語帳の余白に書き込むなどしていきましょう。メモ帳などをプラスで挟み込む・貼り付けるなどしてページを増やすのも良いです。また、最近は便利なアプリもありますので、 利用してみましょう。

リスニング

リスニングができるようになるには、いくつかの段階があります。それぞれ、簡単にステージを示しますので、自分がどこで止まっているか(実際には複数の要因が絡み合っていることが多いのですが)現状と課題を読んでみてください。

①スクリプト(音声を文字に書き起こしたもの)を読んでもわからない
⇒語彙力が不足していたり、英文を読みなれていない、日常会話の表現をあまり知らない、などの場合はこういう状況になってしまいます。

【対策】
読んでわからないものは、耳だけで聞いてもわかりません。語彙力と読解力をつけ、文を左から右に一直線に読んで理解できるようにしましょう(リスニングは当然ながら「戻れない」ため)。そして、会話表現に多く触れるようにしましょう。

また、完全にスクリプトを理解できたら、それを5~10回と音読しましょう。同じ速さではなく、徐々に速くしていけるのが理想です。文字を読みながら、頭で意味を理解する。これをまずは体得してください。

対策まとめ

・語彙力・読解力をつける
・会話表現に多く触れる
・完全に理解したスクリプトを、繰り返し音読する

②スクリプトを読めばわかるが、音声の速さにはまったくついていけず、途中で諦めてしまう
⇛全体的にリスニング慣れしていない=リスニング体力がない状況です。

【対策】
まずはスクリプトを見て、音声を聴きながら文字を目で追って、ついていけるようにしましょう。その際、「どうしてこの文字列が、このような音声になるのだろう?」という点がわからない場合は、「音声変化の基本的なルール」を学ぶ必要があります。簡単にいうと、英語話者は、意味のカタマリ(チャンク)ごとに数語まとめて発音しますので、音が消える・混じる・変わるなどの音変化を起こします。そういった基本ルールを学びましょう。

  それができたら、次はスクリプトの音読をしましょう。楽にスラスラ読めるようになるまで、音変化も自分の口でできるようになるまで、繰り返し読みましょう。個人差はありますが、5~10回、どんな人でも20回読めばスラスラになります。

対策まとめ

・音声を聴きながらスクリプトの文字を目で追う
・「音声変化の基本的なルール」を学ぶ
スクリプトの音読をスラスラ読めるまで繰り返す

 

③7~8割程度は聴いてわかる状態だが、選択肢を吟味する時間がない

⇒リスニング能力自体は合格レベルにきているはずですが、こういう方は脳の「英語メモリ」容量に改善の余地があります。リスニングテストは、耳で音声をきいて情報を理解しながら、同時に選択肢に書いてある文字を目で追って正解を探す必要があります。このレベルにいる人は、「英語を耳で聴くだけで脳のメモリがパンパンで、目で文字を追って選択肢を選べない」という状況にあります。あと一歩です!

【対策】
英語を耳で聴いて理解しながら、目で文字を追って正解を探す。これを実現するためには、当然のことながら、「耳で聴いて処理できるスピードを上げる」しかありません。ではどうやってそれを実現すれば良いでしょう?一つ目の方法は、「自分が話すスピードを上げる」です。なぜなら、「自分が話している程度の速度なら理解できる」からです。音読のスピードをとにかく速くしていきます。自分ひとりで音読するのに慣れたら、試験音声を流しながら、音声のスピードに合わせて重ねるように音読していきます。これをオーバーラッピングといいますが、この方法はかなり効果があります。

 次に、音声そのものを高速で聴く、という方法です。再生速度を110%、120%と速く設定することで、「音声情報を高速で処理する」ということができるようになります。これで慣れておけば、試験音声がゆっくり聞こえるようになり、余裕をもって選択肢を吟味できるはずです。

対策まとめ

・音読のスピードを上げる
・試験音声
・苦手科目の克服方法を教えて欲しい
・1日の中でどんな勉強をしてよいか、目標の立て方を知りたい

ライティング(意見論述)

社会的テーマが幅広く出題されるライティング「意見論述」問題ですが、こちらは以下のように対策しましょう

①英文エッセーの基本的な型(テンプレート)を覚える

英文エッセーの書き方は、教わらないとなかなか書けません。日本語でも作文を自由に書けと言われても難しかったりするのと同じです。

【対策】
序論・本論(First(ly)/ Second(ly)などで導き、理由を述べる部分)・結論の決まった型を覚え、毎回それに当てはめて書けるようにしましょう。学校などで教えてもらうシンプルな型で書く高校生が非常に多いですが、高得点を狙うなら少し「格上」のテンプレート、つまり序論や結論部分で本論の要約をいれるタイプのものにすると良いでしょう。

 ②本論を構成するための「論点だし」の練習をする

  英検®️の出題テーマは幅広いですが、論点として提示されるPOINTSは、ある程度きまったものが繰り返し出題されています。それはつまり、出題者となる英検®️サイドが「こういう視点で考えてみてほしいよ」というメッセージでもあります。そのメッセージを汲みとって対策すれば、効率はグンと上がるでしょう。

 【対策】

 よくでる共通のPOINTSを使ってパラグラフを書く練習をしてみましょう。たとえば、Costs やThe environmentなどは非常によく出現するワードです。いろいろなトピックについて、費用面から理由づけを考えてみたり、環境面からどんな論点がつくれるか検討するなど、ポイントをしぼって書いてみると、コツがつかめてきます。

 また、理由づけには「具体例」「事例」「数値」などが使えます。普段から時事的なニュースを見て自分の意見を考えてみる、などはとても役立つ取り組みでしょう。 

③文法・語法・語彙力を身につけておく

  英検®️英作文で活躍する語彙は、ある程度しぼりこむことができます。ニュアンスがずれないように留意する必要はありますが、自分にとって使いやすい単語や熟語で、正しい使い方を覚えたものを一つひとつストックして、いつでも使えるようにしておきましょう。

 【対策】

 利点・欠点を述べるときに役立つ語彙や、「~だけでなく・・も」「~すればするほどますます・・」「~できるように〇〇するべき」など、使える言い回しは、小さいノートなどにまとめておきましょう。

ライティング(英文要約)

 こちら「英文の英語要約」は新形式で追加になった出題形式ですので、「どう対策すると良いのかなあ…」と迷っている高校生の方もいるかもしれません。こちらは、下記のように対策すると良いでしょう。

【対策】
①英文を正確に読解できるようにする
要約するためには、そのパッセージの中心文や筆者の主張に当たる部分を正確につかみとる必要があります。ですから、まずは読解力を高めることが土台となります。

②意味を凝縮するための語彙力・構文力を身につける
中心文を見つけたからといって、それを”コピペ”したような文では合格点は望めません。必ず自分の言葉でまとめる必要がありますので、ある程度のまとまった長さの文に含まれる意味を「凝縮」する「語彙力」や、文の構造を組み替えながらまとめていく「構文力」が必要になります。

スピーキング(ナレーション問題)
ナレーション問題とは、4コマ漫画を一つひとつ描写していく出題のことです。1分間で全体に目を通し、2分ちょうどで話すように設定されています。コツをつかむまで少し我慢する必要がありますが、慣れてくると1コマあたり何文言えるかなど、体感で会得できるようになっていきます。

【対策】

①動詞をストックする
人物の動作を描写する際に、「同意した」「提案した」「説明を聴いている」など、描写によく使われる動詞をストックしておきましょう

②コマの中にある文字や台詞の表現を覚える
描写する対象は、人物・文字・人物の台詞です。文字の部分は間接話法で話すのが良いとされていますので、時制や主語の変化などに留意しながら正確に話せるようにしましょう。

③ 1コマにつき3つの文で話す
2分の制限時間内で、なるべく多くの情報を盛りこみながら話す練習を、時間をはかってしてみましょう。できれば録音して、自分で聴いて修正点を探してみるのも良い勉強になります。

スピーキング(Q&A)

スピーキングのQ&Aは4問出題されます。1問目は四コマについて、「もしあなたが主人公ならどう思っていると思いますか?」と質問されます。英検®️の四コマは、ちょっとほろ苦い結末であることが多いので、「~すべきだった」もしくは「すべきではなかった」のどちらかで答えるのが定石です。

残りの3問は、英検®️の意見論述問題に、口頭で答えるような感覚で捉えておくと良いでしょう。自分が英検®️で書いた英作文のトピックを口頭で質問されたつもりで、2~3文で答える練習をしておきましょう。自分の口になじんで言いやすいフレーズは、ノートに書いて、瞬時に話せるように準備しておくと便利です。

 こちらも、自分でトピック文を読んで、応答を録音してあとから聞いて反省点をあげていくと効果的です。


英検®️準一級 おすすめの過去問集・参考書

ここまで英検®️準一級について様々な情報を述べてきました。ここまで読んで、不安が解消されて「挑戦してみようかな」と思っていただければ、とても嬉しいです!

 最後に、高校生に使いやすいおすすめの参考書をご紹介して記事を締めくくらせていただきます。

 

◆単語帳

〇英単熟語EX(ジャパンタイムス出版)

出る順で最短合格!英検®準1級単熟語EX 第2版 (英検最短合格シリーズ)

 高校生にはなじみのない準一級の難単語や、英検®️特有の出題分野に頻出の重要な専門用語、熟語なども含めて収録されています。後述するパス単より収録語数が多めなので学習負担はややかかりますが、英検®️が終わったら、早慶入試の語彙対策としても使える一冊で、近年とても人気のある単語帳です。

〇書き覚えパス単(旺文社)

 「英検®️といえば旺文社」と思っている方も多いのではないでしょうか。こちらは、空欄に穴埋めをして「書き込んで覚える」タイプの練習帳です。書くことに抵抗がない方にはとてもおすすめで、計3回書き込みができますので、単語帳を周回する際の、一番つらい最初の三周を、自分の好きなスタイルで乗り越えることができます。

◆英作文

〇英検®️準一級ライティング大特訓(植田一三ほか著)

英検準1級ライティング大特訓 (英検 ライティング大特訓)

 「英検®️といえばこの人」と言われる、有名な先生の著書です。厚さも他の英検®️英作文参考書にしては薄めですが、「間違いやすい語彙・語法・文法」特集ページや、「悪い例」をみせてくれるページ、英検®️英作文の分野を網羅する「頻出語彙リスト」など、情報が凝縮されています。少し難しく感じる人がいるかもしれませんが、英作文でもっとも重要な「ロジック」の立て方を教えてくれる良書です。

◆過去問集

〇英検®️準一級過去6回問題集(旺文社)

 二次試験のトピックカードがカラーで付属する点や、拡大コピーして使いやすい英作文用紙など、合格までの練習のしやすさの点でまずは優れています。次に、実際の試験情報や解説の質なども総合的に判断して、おすすめできる過去問集です。

 

ツクガクでは、筑波大入試を有利に進めるための英検®️準一級の取得を応援するため、英検®️プランをオプションで用意したり、月替わりで高校生を対象とした【英検®️対策のオンラインセミナー】を開催しています。

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