筑波大学の物理学類を志望している受験生にとって、まず確認しておきたいのが「どれくらいの得点が必要なのか」「倍率はどれくらいなのか」「共通テストで何%を目指すべきなのか」という点です。
物理学類は、理工学群の中でも数学・物理・英語の総合力が強く求められる学類です。物理が好きな生徒にとっては非常に魅力的な進路ですが、入試では物理だけができればよいわけではありません。
特に筑波大学物理学類の前期日程では、共通テストに加えて、二次試験で数学・理科2科目・外国語が課されます。物理は必須であり、さらに化学・生物・地学の中からもう1科目を選択する必要があります。
この記事では、2026年度入試の実施結果と令和8年度募集要項をもとに、2027年度に筑波大学物理学類を受験する生徒向けに、倍率・合格最低点・最高点・共通テストボーダー・二次試験対策の考え方をまとめていきます。
この記事でわかること
- 2026年度の筑波大学物理学類の倍率・合格最低点・最高点
- 共通テストで何%を目指すべきか
- 前期日程と後期日程の違い
- 物理学類の二次試験で必要な科目
- 理科2科目を早めに決めるべき理由
- 2027年度受験生が今から意識すべき対策
目次
2026年度 筑波大学物理学類の入試結果まとめ
まずは、2026年度の筑波大学物理学類の一般選抜結果を確認していきましょう。
前期日程の入試結果
| 項目 | 2026年度 |
|---|---|
| 募集人員 | 20名 |
| 志願者数 | 80名 |
| 志願倍率 | 4.0倍 |
| 個別学力検査等 受験者数 | 77名 |
| 合格者数 | 21名 |
| 配点 | 2450点満点 |
| 最高点 | 2006点 |
| 最低点 | 1683点 |
| 平均点 | 1814.9点 |
2026年度の物理学類前期日程は、募集20名に対して志願者80名、志願倍率は4.0倍でした。実際に個別学力検査等を受験した人数は77名、合格者は21名です。
合格最低点は1683点/2450点で、得点率にすると約68.7%です。最高点は2006点/2450点で、得点率にすると約81.9%でした。合格者平均点は1814.9点で、得点率にすると約74.1%です。
ここで注意したいのは、「最低点が約69%だから、7割弱で合格できる」と単純に考えない方がよいということです。合格最低点は、その年の問題難易度や共通テストの平均点、受験者層によって変動します。
特に物理学類は二次試験の配点が大きく、数学・理科2科目・英語の得点力によって大きな差がつきます。2027年度に物理学類を目指す生徒は、最低点ギリギリを狙うのではなく、合格者平均点である1815点前後を一つの目安として考えるのがおすすめです。
後期日程は倍率13.3倍。前期以上に狭き門
物理学類は後期日程も実施されていますが、前期以上に高倍率になりやすい入試です。
後期日程の入試結果
| 項目 | 2026年度 |
|---|---|
| 募集人員 | 8名 |
| 志願者数 | 106名 |
| 志願倍率 | 13.3倍 |
| 個別学力検査等 受験者数 | 49名 |
| 合格者数 | 10名 |
| 配点 | 1050点満点 |
| 最高点・最低点・平均点 | 非公表 |
2026年度の物理学類後期日程は、募集8名に対して志願者106名、志願倍率は13.3倍でした。実際に受験した人数は49名、合格者は10名です。
後期日程は前期より募集人数が少なく、共通テストで高得点を取った受験生が集まりやすい入試です。さらに、合格者数が10名以下のため、最高点・最低点・平均点は公表されていません。
物理学類を第一志望にする場合、後期日程まで出願すること自体は選択肢になります。ただし、「前期でダメでも後期で何とかなる」と考えるのは危険です。後期は倍率が高く、共通テストのボーダーも前期より高くなります。
そのため、基本的には前期日程で合格を取り切ることを前提に、共通テストと二次試験の対策を進める必要があります。
共通テストのボーダーは前期78%・後期86%
パスナビに掲載されている2026年度入試のボーダーでは、筑波大学理工学群物理学類の共通テスト得点率は、前期日程で78%、後期日程で86%となっています。また、前期日程の偏差値は57.5とされています。
つまり、2027年度に物理学類を目指す場合、前期日程では共通テストで最低でも78%前後、できれば80%以上を目標にしておきたいところです。
後期日程まで視野に入れる場合は、共通テストで86%前後がボーダーとなるため、かなり高い得点率が必要です。物理学類の後期は、共通テストで失敗してから逆転を狙う入試というよりも、共通テストで高得点を取ったうえで、さらに小論文で勝負する入試だと考えた方がよいでしょう。
また、前期日程は共通テスト950点、個別学力検査等1500点、合計2450点満点です。配点を見ると、二次試験の比重がかなり大きいことが分かります。
共通テストで安定して得点する力はもちろん必要ですが、物理学類の場合は二次試験で得点できるかどうかが合否を大きく左右します。
ツクガクの目標ライン
物理学類を本気で目指すなら、共通テストは78%を最低ライン、80〜83%を目標ラインとして考えましょう。後期日程まで視野に入れる場合は、85%以上を狙える状態を作っておきたいです。
合格最低点から考える、2027年度受験生の目標点
2026年度の物理学類前期の合格最低点は1683点/2450点でした。一方で、合格者平均点は1814.9点です。
| 目標ライン | 得点目安 |
|---|---|
| 最低ライン | 1680点前後 |
| 合格可能性を高めたいライン | 1815点前後 |
| 上位合格を狙うライン | 1900点以上 |
合格最低点だけを見ると、1680点前後が一つの基準になります。しかし、年度によって最低点は変動しますし、共通テストや二次試験の難易度によっても必要な得点は変わります。
そのため、ツクガクとしては、物理学類を本気で目指す生徒には「1815点前後」を一つの目標として考えることをおすすめします。
たとえば、共通テスト950点満点で78%を取った場合、得点は約741点です。この場合、合格者平均点に近い1815点を目指すには、二次試験1500点満点で約1074点が必要になります。得点率にすると約71.6%です。
一方で、共通テストで82%を取れた場合は、950点満点で約779点です。この場合、二次試験では約1036点、得点率にして約69.1%で1815点前後に届きます。
つまり、共通テストで数%上積みできるだけでも、二次試験で必要な得点は大きく変わります。ただし、物理学類は二次試験の配点が1500点と大きいため、共通テストだけで逃げ切ることはできません。
共通テストで80%以上を安定して取れる状態を作りつつ、二次試験で数学・理科2科目・英語をしっかり得点源にすることが重要です。
物理学類の二次試験は「数学・理科2科目・英語」がカギ
筑波大学物理学類の前期日程では、個別学力検査等として、数学・理科2科目・外国語が課されます。配点は、数学500点、理科500点、外国語500点の合計1500点です。
ここで特に注意したいのが、理科は1科目ではなく2科目必要だという点です。
物理学類という名前の通り、二次試験では「物理基礎・物理」が必須になります。さらに、それに加えて「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」「地学基礎・地学」の中から1科目を選択します。
つまり、物理学類を受験する場合は、二次試験で物理だけを仕上げればよいわけではありません。物理に加えて、化学・生物・地学のいずれか1科目も二次試験レベルまで対策する必要があります。
多くの受験生は、物理+化学の組み合わせで受験することが多いですが、どの科目を選ぶかは、得意不得意や学校の進度、併願校の入試科目まで含めて判断する必要があります。
物理学類の二次試験で必要な科目
- 数学:500点
- 理科2科目:500点
- 外国語:500点
- 合計:1500点
理科は「物理基礎・物理」が必須で、さらに化学・生物・地学から1科目を選択します。
物理が得意な生徒であっても、数学で大きく崩れたり、英語で差をつけられたり、2科目目の理科で得点が伸びなかったりすると、合格可能性は下がってしまいます。
物理学類を目指す場合は、物理だけに偏るのではなく、数学・物理・もう1科目の理科・英語をバランスよく仕上げることが重要です。
併願校まで考えて、理科2科目の方針を早めに決めよう
物理学類を受験するうえで、早めに決めておきたいのが、二次試験で使う理科2科目の組み合わせです。
物理は必須ですが、もう1科目を化学・生物・地学のどれにするかによって、学習計画は大きく変わります。
特に注意したいのは、筑波大学だけを見て科目を決めないことです。物理学類を志望する生徒は、他の国公立大学の理学部・理工学部・工学部や、私立大学の理工系学部を併願するケースが多いです。
その際、大学によって必要な理科の科目数や指定科目が異なります。筑波大学では物理を含む理科2科目が必要ですが、併願校では理科1科目で受験できる場合もあれば、物理・化学が事実上必要になる場合もあります。
高3になってから「併願校で化学が必要だった」「二次試験で理科2科目が必要なのに、2科目目の完成が間に合わない」となると、受験戦略全体が崩れてしまいます。
理科2科目を決めるときに考えるべきこと
- 二次試験の理科2科目を何にするか
- 物理以外の理科をどこまで仕上げる必要があるか
- 併願校でも同じ理科科目が使えるか
- 数学・英語との勉強時間のバランスをどう取るか
- 共通テスト後にどの科目を優先して仕上げるか
物理学類は、物理が得意なだけではなく、数学・理科2科目・英語を総合的に仕上げる必要がある学類です。だからこそ、早めに科目方針と併願戦略を決めることが、合格に向けた大きなポイントになります。
物理学類志望者が今からやるべき対策
1. 共通テストは78%ではなく、80%を目標にする
物理学類の共通テストボーダーは前期78%ですが、ボーダーはあくまで目安です。年度によって難易度や受験者層は変わります。
そのため、共通テスト78%を「最低ライン」と考え、80%を目標にして勉強を進めるのがおすすめです。
特に物理学類は二次試験の配点が大きいため、共通テスト対策を軽視してしまう受験生もいます。しかし、共通テストで大きく出遅れると、二次試験でかなり高い得点が必要になります。
共通テストで安定して8割以上を取れる状態を作ることが、二次試験で落ち着いて勝負するための土台になります。
2. 数学は「解ける」だけでなく「答案にできる」状態にする
筑波大学の二次試験では、数学の配点が500点あります。物理学類志望者にとって、数学は合否を分ける重要科目です。
数学の対策では、問題を見て方針が立てられることはもちろん、途中式や論理の流れを正しく書けることが大切です。
模試や過去問演習では、答えが合っているかだけでなく、答案として減点されにくい形になっているかを確認しましょう。
3. 物理は公式暗記ではなく、状況把握を重視する
物理学類を目指す以上、物理は得点源にしたい科目です。ただし、物理が得意な生徒ほど、感覚で解いてしまい、答案上の説明が不足することがあります。
筑波大学の物理では、問題文の条件を整理し、どの法則を使うのかを判断し、式を立てる力が必要です。
力学・電磁気・波動・熱力学・原子の各分野について、基本法則をただ覚えるのではなく、「どの場面で使うのか」「なぜその式になるのか」まで説明できる状態を目指しましょう。
4. 物理以外の理科も早めに仕上げる
物理学類では、二次試験で物理以外にもう1科目の理科が必要です。そのため、物理だけを先に進めすぎて、化学・生物・地学の対策が遅れてしまうと危険です。
特に化学を選択する場合、理論化学・無機化学・有機化学のバランスを取りながら、二次試験レベルまで仕上げる必要があります。学校の進度が遅い場合は、受験本番までに演習時間を十分に確保できるよう、早めに計画を立てておきましょう。
生物や地学を選ぶ場合も、筑波大学だけでなく併願校で使えるかどうかを確認したうえで判断する必要があります。理科2科目目は、ただ「なんとなく得意だから」で選ぶのではなく、受験全体の戦略に合っているかを確認して決めましょう。
まとめ:物理学類は数学・理科2科目・英語の完成度が合否を左右する
筑波大学物理学類は、数学・理科2科目・英語の総合力が求められる学類です。
2026年度の前期日程では、募集20名に対して志願者80名、志願倍率は4.0倍でした。合格最低点は1683点、最高点は2006点、平均点は1814.9点です。共通テストボーダーは前期78%とされており、2027年度受験生は80〜83%を目標にしておきたいところです。
また、物理学類の前期日程では、共通テスト950点に対して、個別学力検査等が1500点あります。二次試験の比重が非常に大きいため、共通テスト対策だけでなく、数学・物理・もう1科目の理科・英語の記述対策を早い段階から進めることが重要です。
特に理科については、物理1科目だけではなく、物理を含む理科2科目が必要です。物理が得意な生徒でも、2科目目の理科で得点が伸びなければ、合格可能性は下がってしまいます。
「共通テストで何%を目指すべきか」「数学・物理・英語のどこを得点源にするべきか」「2科目目の理科を何にするべきか」「前期・後期・私立併願をどう組むべきか」は、一人ひとりの得意科目や現在の学力によって変わります。
物理学類を本気で目指すなら、早い段階で自分専用の受験戦略を作っていきましょう。
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物理学類は、共通テストと二次試験の両方で高い完成度が求められる学類です。特に、二次試験の数学・理科2科目・英語の対策をどの順番で進めるか、併願校をどう組むかは、早い段階で整理しておく必要があります。
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※本記事は、筑波大学が公表している令和8年度入学試験実施結果、令和8年度入学者選抜要項、およびパスナビ掲載のボーダー情報をもとに作成しています。最新の入試情報は、必ず大学公式サイト・募集要項をご確認ください。


